飢餓問題は年々悪化している?日本と世界における飢餓問題の現状と解決策とは?

飢餓問題は年々悪化している?日本と世界における飢餓問題の現状と解決策とは?

目標2は「飢餓をゼロに」ですが日本に住んでいると「飢餓」といわれても目標1の「貧困」と同じく、中々ピンとくる内容では無くどうしても海外の問題と思いがちですが、2010~2020年の世界価値観調査によると日本で飢餓を経験したことのある人は増加傾向にあるのです。

今回は、日本と世界における「飢餓」と目標達成にできることをご紹介いたします。

日本における飢餓問題は深刻になっている?

近年、日本では「もったいない」を合言葉に食品ロス削減の取り組みが注目を集めています。

そんな日本で飢餓といわれても海外の問題と思う方が多いかもしれません。ですが、実際には日本でも飢餓問題は年々深刻になっています。

厚生労働省の人口動態調査によると、2003年には栄養不足による飢餓者が1338人、食糧の不足による飢餓者が93人であったのが、2019年には栄養不足が1934人、食糧の不足が23人と、食料の不足による死者は減少しているものの栄養不足による餓死者は増えてる結果となっています。

さらに、飢餓経験率を調査した世界価値観調査によると日本では2010~14年では5.1%だったのが、2017年~2020年には9.2%に増加。つまり国民の1割弱は飢餓を経験したことがあるのです。ちなみにアメリカの飢餓経験率は11.5%から12.5%と増加はしていますが、増加率でみると4.1%日本の方が飢餓経験率が増加傾向にあります。

なぜ飢餓が起こってしまうの?

なぜ飢餓が起こるのかに関しては、「食料が不足しているから」というとてもシンプルな答えになってしまいます。

ですが、その先のなぜ食料が不足するのかという問題には、国々によって様々な問題が多くあります。

食糧供給バランスの偏り

実は世界で年間26億トンほどの穀物が作られており、この量が平等に供給されていれば全世界の人々が生きるために必要な量の2倍に相当します。

しかし実際には、世界人口の2割に満たない先進国が半分以上を購入しその6割は、家畜などの餌に消費され食糧とされる中からも廃棄され食品ロスとなっており、食糧供給バランスの偏りとして問題となっています。

異常気象と物価の上昇

洪水・台風・干ばつなどの自然災害が発生してしまうと田畑をはじめ経済にまで影響や損失が出てしまうと、貧しい環境ではその影響が長期にわたりでてしまいより、食糧の安定供給が難しくなってしまいます。

さらに、世界的に問題となっているのが深刻な農業被害をもたらす移動性害虫「サバクトビバッタ」の異常発生です。

約60ヶ国が農業被害に遭い、その面積は地球上の陸地面積の約20%にも及び、被害額は25億ドルを超えるといわれ東アフリカ諸国やイエメンではこの影響で3,500万人が食糧不安の状態に陥ってしまいました。

またアフリカでは生産ショックをはじめ異常気象、紛争などが重なり2019年に食糧の物価上昇が起こり、2020年には新型コロナウイルスの影響による上昇と物価の上昇が続いていました。

世界人口の増加と農業人口・経済の減少

現在、世界人口は年々増加しておりSDGs目標達成の期限とされる2030年には世界人口は約90億人まで増えるといわれています。

この人口増加をうけ2017年に出された国連の予測では、2012年を基準水準とし食料・飼料・バイオ燃料などの生産量を50%増産する必要があるとされています。

しかし、これに追い打ちをかけるのが農業労働人口の減少・農業経済の減少です。

農業の担い手不足というのは、日本でもよくニュースになっていますが、欧州やアメリカでも同じように農業労働人口は減少傾向にあるといわれています。

人口増加と反比例する農業経済の減少というのは、食料自給率が低く輸入に頼っている日本の場合、大きな問題となりえるかもしれません。

現在の達成状況は?

ここまで、様々な問題について取り上げましたが、現状の達成状況と2030年までの達成状況ですが、SDGs目標の中で、目標2「飢餓をゼロに」の達成は難しく、むしろ状況が悪化している地域もあるという状態になってしまっています。

ですが、まったく改善がなかったわけでもなく2005年の飢餓人口が約8億2560万人が、2014年には約6億2,890万人と減少することができていました。

しかし、その後はゆっくりと増加傾向となってしまい2019年には約6億8,780万人となっています。

現在の増加傾向が続いてしまうと、目標達成期限である2030年の飢餓人口は約8億4140万人になると予想されており目標達成は非常に難しいです。

さらに国連の報告では、新型コロナウイルスは食糧システムに対する脅威とされる気候変動・紛争・バッタの大量発生に加わる新たな脅威とされており、今後の経済状況によっては飢餓人口が8,300万人~1億3,200万人ほど追加されると予測されているのです。

目標達成のための取り組み

問題の多い「飢餓」ですが、目標を達成するためにはいったいどうすればよいのでしょうか?

ここから飢餓を減らす対策や新たに注目されている取り組みやアイデアをご紹介します。

食糧安全保障を確保すること

本当に必要としている人の手に食品が届くように、食料安全保障の取り組みの一つとして食品ロス削減に向けた取り組みが行わています。

日本においては、年間621万トンもの食品ロスがあり、この量は世界でもトップクラスと言われています。

そんな日本で近年、増えてきている新たなサービスとして農家やお店で余った食事や食材を格安で販売する「フードシェアリングサービス」が注目を集めています。

アプリなどで、近隣店舗や、エキナカで手軽に買えるため、食費や移動費の節約になると人気を集めています。

給食支援&持続可能な農業支援

国連やJICA・味の素グループなど、さまざまな団体・企業が開発途上国への給食支援プロジェクトを継続的に行い、食の問題と栄養の問題改善に向けた取り組みが行われています。

また、日本の国内生産量が増えることで現在の輸入量を減らすことに繋がりますので、日本国内でもスマート農業の推進やIターン農業者への支援など、農業技術の革新から若者の農業従事者を増やす取り組みなど進められています。

食糧危機を救う救世主は昆虫?

さまざまな取り組みなどをご紹介しましたが、予想されている約90億人の人口増加を考えると、食糧となる家畜を何億頭も飼育をしなければならず、家畜を飼育するためには広大な敷地と大量の飼料がさらに必要となります。

そこで食糧危機の解決策として世界中で今、注目されているのが「昆虫食」です。

2013年に国際連合食糧農業機関が、解決策の一つとして昆虫を家畜の飼料や食用として活用する事を推奨する発表を行いました。

昆虫は、家畜ほど飼育コストがかからず、鳥インフルエンザなどの伝染病リスクも低いうえ、たんぱく質が魚や肉よりも良質で栄養価が高いと食材として、とても評価が高く日本でも最近テレビの特集されるなど、食材として活用するレストランが増えています。

私たちにできること

世界的に飢餓問題は深刻で、2030年の目標達成が難しいとされています。また日本においても飢餓で苦しむ人は近年増加傾向にあり、身近な問題として考えなければなりません。

飢餓の原因として頻繁に取り上げられる「食品ロス」は、私達の生活の中でも取り組める問題の1つです。また食品ロス以外にも飢餓問題を解決する方法として、募金活動や給食支援などもあります。

私達1人1人ができることから飢餓問題に取り組んでいきましょう。

飢餓問題は年々悪化している?日本と世界における飢餓問題の現状と解決策とは?
フォロー

この記事を気に入っていただけたら
フォローをお願いします。

サラスティア PV

記事のカテゴリー

  • サラスティア

  • ライフ

  • 水問題

  • コラム

PageTop