水ストレスが暮らしに与える影響とは?世界における水問題の現状

水ストレスが暮らしに与える影響とは?世界における水問題の現状

水ストレスが高い状態になると、様々な問題が浮上します。世界だけでなく日本でも、水不足は起こり得る問題です。水ストレスは私たちの暮らしにどのような影響を与えるのでしょうか。今回は水不足が引き起こす問題や、世界における水問題の現状などについて解説します。

水ストレスとは

水ストレスとは、日常生活で不便さを感じるほどの水不足問題に対して用いられる言葉です。

具体的に言うと、1人あたりが年間で使える水の量が、河川などを除き1,700tを下回った状態であることを指します。

1人あたりが使える年間使用可能水量には、家庭のみならず農業や工業といった、エネルギーおよび環境に必要な水の量も含まれます。

農業や工業において水が不足すると、私たちが口にする食材や身に着ける衣服も、満足に生産できません。水は飲料や生活用水に限らず、私たちの暮らしを支えるために必要不可欠な存在です。

日本では蛇口をひねれば水が出ますよね。それなのにも関わらず、コンビニやスーパーでわざわざ水を買う人もいます。さらにはお風呂やトイレといった水道施設も、満足に使える状況です。

当たり前のように飲んだり使ったりしている水が大幅になくなったら、強いストレスを感じるのは言うまでもありません。

世界の水問題の現状と今後

世界には水不足で深刻な問題を抱える国や地域があります。世界の水問題の現状と今後について、見ていきましょう。

安全な飲み水や水道施設が確保できない

私たち日本人には想像しづらいかもしれませんが、世界各地には安全な飲み水にアクセスできない、満足な水道設備が使えないといった、水問題に悩まされる人々がいます。

安全に管理された水を飲める人の割合は、2000年で61%。しかし2017年には71%に増加し、水問題は解決に向け前進しています。

とはいえ安全に管理された水を飲めない人は、2017年時点で22億人もいます。今後も水問題に向けての対策が必要な現状です。

水ストレスは2025年以降深刻化する

水ストレスは2025年以降、深刻化すると言われています。

その理由は、年々水の使用量が増加しているから。このままでは、2025年の年間使用水量は約1.4倍になる見込みです。そして2025年には約28億人、2050年には約40億人、世界人口の約40%もの人が、水不足や水ストレスに悩まされると、国土交通省が発表しました。

水洗トイレが当たり前となり、お風呂でシャワーを使う人も増え、こうしたライフスタイルの変化により年々水の使用量が増加しています。

日本人は水資源が豊かだと思い、必要以上に水を使い過ぎていることをご存知ですか?1人あたり1日の水使用量は200~300リットル程。この数字は世界平均の約2倍です。

水不足問題による水ストレスは、日本人にとっても他人事ではありません。

水不足になるとどうなる?

日本でも起こり得る水不足。水がないと食糧をこれまでのように生産できません。さらには水をめぐって紛争が起きる最悪のケースも考えられます。

食糧不足の危機に陥る

水不足になると、食糧も不足してしまいます。

小麦などの穀物を栽培して収穫するには、大量の水を使用します。しかしこれまでのように水が使えなければ、生産数も減少してしまうためです。

世界では年々人口が増加しており、農業用水の使用量も増えている傾向にあります。

農業用水の効率化を図ることも求められますが、このまま水不足が深刻になれば、対策が追いつかなくなるでしょう。

水をめぐって紛争が起きる

水をめぐって紛争が起きる可能性も考えられます。

日本人には考えられないかもしれませんが、河川を挟む地域ではでは実際に水をめぐる紛争が過去に起きています。紛争といっても戦いではなく、国同士の対立です。

今後人口が増え続けることで、こうした紛争も増えると予測されています。

水不足を引き起こす原因とは

ではそもそも、水不足はどうして起こるのか。その原因を解説していきましょう。

地球温暖化による気候変動

まず水不足の主な原因となるのは、地球温暖化による気候変動です。

地球温暖化によって降水パターンや積雪と融雪の時期が変化し、時期によって水資源量に大きなバラつきがあります。すると季節や月によっては、水不足となる地域が出てくるのです。

日本でも2019年記録的な大雨に見舞われたり、気温が高くなったことで水資源となる春の雪解け水が減ったりするなど、地球温暖化による影響を受けています。

また干ばつによる深刻な水不足に悩まされる地域も。地球温暖化が進めば水が足りないだけでなく食物まで育たなくなり、私たちの暮らしに大きな影響を与えます。

気候変動と水不足には、大きな関係があるのです。

人口の増加

水不足を引き起こすもう1つの原因が、世界的な人口の増加です。

世界人口は年々増加しており、2019年時点で77億人もが地球上で暮らしています。このまま増加が進めば、2050年には約97億人になると予想されています。

人口が増えれば、生活用水や農業用水の需要も増大し、経済発展のため工業化が進む新興国では、工業用水の需要も増えることでしょう。

地球温暖化により水資源が減る一方で、人口が増加するにも関わらず今までと同じ水の使い方をしていれば、水不足に陥るのは決まりきったこと。

このように人口増加は、水不足の原因となってしまっているのです。

世界の取り組みと私たちにできること

世界の水不足に対して私たちができることとは、何なのでしょうか。ここからは世界の取り組みや私たちにできることを見ていきましょう。

SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」

世界における水不足への取り組みとして、SDGsの目標6「安全な水とトイレを世界中に」があります。

SDGsは2015年の国連サミットで採択された、持続可能な開発目標のことです。そのうちの1つに、世界中の人々が安全な水とトイレを利用できるようにする、という目標を掲げました。

安全な水を供給するためには、インフラ整備が求められます。しかし莫大な費用が必要となるため、貧困に悩む国にとって安易なことではありません。また自然に生息する生態系の保護や回復も必要です。

そこで193カ国の国連加盟国によって、2030年までに安全な水とトイレを世界中に提供するための、取り組みを始めたのです。

また政府や関係機関だけでなくNPOやNGOの非営利団体も、各地域へ足を運び、問題に悩む人々を支援する活動を行っています。

節水意識を高く持つ

SDGsの目標を達成させるためには、私たちも水問題へ取り組まなくてはいけません。そのためにまずは、節水意識を高く持ちましょう。

先述した通り、日本は水の使用量がとても多い国です。シャワーや洗い物のとき水を出しっぱなしにしない、お風呂の残り湯を洗濯や洗車に使うなど、ちょっとした取り組みだけでも、1日の水使用量を半分程減らせます。

今後日本にも起こり得る水不足を解決するためには、私たちが主体となってできることから行っていきましょう。

STOP水ストレス!水と資源を大切にしよう

このままでは水不足は避けて通れません。水ストレスは私たちの暮らしに大きな影響を与えます。日本も他人事ではないのです。そして水問題に悩まされる人々を救うためには、私たち個人もできる取り組みをしていく必要があります。今一度水と資源の大切さを理解し、何ができるかを考えていきましょう。

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