たくさん飲めばいいは間違い!スポーツ時の水分補給の正しい方法とは

正しいスポーツ時の水分補給の方法をご存知ですか?実は一度にたくさん飲めばいいというのは、間違い。水分補給をして体を健康に維持するためには、正しい飲み方が大切です。ではスポーツ時はどのように水分補給をすればいいのでしょうか。今回はベストなタイミングや適した飲み物などを、詳しく解説致します。
目次
スポーツ時の水分補給はどうして必要?

スポーツ時の水分補給は、体の健康を守るためにはもちろん、運動パフォーマンスを向上させるためにも必要なことです。
その理由は、体内の水分が失われると体の不調が起こり始めるから。
人間の体は60%が水分でできており、そのうち2%が失われるとのどの渇きを感じます。3%失われるとより強いのどの渇きを感じ、この時点で運動能力の低下があらわれます。
さらに4%を超えるころには、めまいや吐き気などの症状が。これが、脱水症状です。脱水症状を放っておくと、熱中症や心筋梗塞となるリスクも高まり、最悪の場合死に至るケースも。
普段より多く汗をかくスポーツ時に水分補給をしないのは、とても危険なことなのです。
なぜ水を飲む必要があるのかがわかれば、自分自身の意識も変わりますよね。
スポーツ時の水分補給の量とタイミング
スポーツ時にかかせない水分補給。では実際、どれくらいの量をどのタイミングで飲めば良いのでしょうか?ここからは正しい水分補給の方法を見ていきましょう。
一度に飲む量は200mlでOK
スポーツ時に飲む水の量は、一度につき200mlで良いというのをご存知でしたか?
多くの汗をかいたからたくさんの水分補給をしようと、一度に大量の水を飲む人がいますが、最適とは言えません。
なぜなら人間の体が一度に水分を摂取できる量は、200mlまでと決まっているからです。一度に大量の水を飲んでも、ほとんどが汗や尿として体外へ出てしまいます。
水分補給は体内の水分量を保つことが目的ですから、一度に飲むのではなく、こまめに飲むことが大切。
のどが渇いているときに、200ml以上の水を飲むのは問題ありませんが、水分の取り過ぎは消化器官に負荷を与えるため、注意が必要です。
汗をかいたらその分を補給していくイメージで、200mlの水を飲むようにしましょう。
タイミングは運動前・運動中・運動後

スポーツ時の水分補給のベストなタイミングは、運動前・運動中・運動後です。
運動前はまだ水分が失われいない状態ですが、運動中に汗をかくため、事前に水分補給をしておくことで、水分不足を防げます。
また運動中はたくさんの汗をかきますから、脱水症状を防ぐために、のどが渇いたときだけでなく、2~30分に1回のペースで200mlの水を飲むのがベスト。
運動後の水分補給も大切です。200mlの水を数回に分けてのみ、失われた水分を少しずつ体内へ戻してあげましょう。
スポーツ時の水分補給に適した飲み物
スポーツ時の水分補給で最適なのはミネラルウォーター・水素水・スポーツドリンクの3種類。その理由を見てみましょう。
ミネラルウォーター
スポーツ時お水を飲むなら、水道水ではなくミネラルウォーターを選びましょう。
ミネラルに含まれるカルシウムとマグネシウムには、筋肉の痙攣や、足がつってしまうなどのトラブルを防ぐ効果が期待できるからです。
水道水にはミネラルが含まれないことから、スポーツ時はミネラルウォーターが適しています。
ミネラルウォーターのなかでも、軟水より多くのミネラルを含む硬水がおすすめ。しかし日本人は硬水に慣れていないため、硬水を飲み続けるとお腹を壊してしまうこともあります。
まずは日頃の生活で硬水を取り入れ、自分の体に合っているかを試してみましょう。
水素水
水素水はアスリートやスポーツジムにも多く使われており、スポーツ時に適している、というのは広く知られていますよね。
なぜなら水素水には、スポーツ時に嬉しい効果が多く期待できるから。
スポーツをすると乳酸がたまる、というのを聞いたことありませんか?実はこの乳酸こそが、疲労の原因です。
水素には乳酸の排泄を促す効果があるため、運動前に水素水を飲むと疲労からくる運動能力の低下が防げると言われています。
また運動後に飲むことでも溜まった乳酸を排出させ、疲労の軽減や筋肉痛を起こしにくくするといった効果も。
さらには体内で大量に発生する活性酸素を素早く除去してくれるため、運動中の飲料としても最適です。活性酸素は心筋梗塞のリスクを高めますから、体内から除去してあげる必要があります。
水素水は本格的なスポーツや筋トレをしている人に、特におすすめです。
スポーツドリンク
スポーツドリンクは名前の通り、スポーツ時の水分補給として最適な飲み物です。
汗をかいたときに飲むと、より美味しいですよね。スポーツドリンクにはミネラルが豊富に含まれているため、汗で失われたミネラル分を効率良く補えます。
また疲労回復に効果的なクエン酸や、エネルギー源となるブドウ糖も豊富。スポーツ時体が欲しい栄養素を多く摂取できる特徴があります。
しかし、スポーツドリンクは糖分も多いです。必要以上に飲めば単にカロリーオバーですし、一度にたくさん飲めば血糖値が急激に上昇して、より喉が渇く原因に。
基本的な水分補給には水を飲み、大量の汗をかいた場合のみスポーツドリンクを飲むなどして、飲み分けるようにしましょう。
スポーツ時の水分補給は炭酸水や麦茶でもいいの?
スポーツ時の水分補給として炭酸水や麦茶を飲むのは、問題ありません。
ただし炭酸水は注意が必要。通常のお水よりもお腹にたまりやすいため、一度に少量しか飲めないこともあります。
そのため運動中は普通のお水を飲み、運動後にリフレッシュするため炭酸水を飲むなどしましょう。
また、炭酸水を選ぶ際は必ず糖分の含まれていないものにしてください。糖分が含まれた炭酸水は、ジュースと同じ。血糖値を上昇させ、より喉が渇いてしまいます。そのためスポーツ時には適しません。
次に麦茶ですが、カフェインが含まれておらず、ミネラルも豊富に含まれているため、スポーツ時に飲んでもOK。
紅茶やウーロン茶などには利尿作用のあるカフェインが含まれているため、水分が失われやすくなってしまいます。お茶を選ぶなら、麦茶にしましょう。
手作りのスポーツドリンクもおすすめ!【レシピ紹介】
スポーツドリンクの糖分が気になる、という人は、手作りスポーツドリンクもおすすめです。

<手作りスポーツドリンクのレシピ>
■材料
水500ml、塩小さじ5/1、はちみつ大さじ1、レモン汁小さじ1
■作り方
①ペットボトルなど蓋のできる容器に水を入れる
②塩、はちみつ、レモン汁を全て入れたら容器を良く振る
以上で完成。とても簡単に作れます。
塩分と糖分を含んでいるため、スポーツ時の脱水症状予防に最適です。またレモンに含まれるクエン酸には、疲労を回復してくれる効果も。
粉末(パウダー)タイプのスポーツドリンクよりも、コスパが良く節約にもなりますよね。
レモンの酸味が苦手な場合ははちみつを少し足したり、グレープフルーツに変えたりするなどして、好みの味に仕上げましょう。
正しい水分補給でスポーツを楽しもう!

いつもより多く汗をかくスポーツ時、水分補給は欠かせません。しっかりと水分を補ってあげることで体の健康状態を保ち、運動パフォーマンスも向上させてくれます。適した飲み物を、200mlずつこまめに飲むことがポイント。ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、正しい水分補給をしてスポーツを楽しみましょう!

