1日に必要な生活用水は何リットル?STOP!水の無駄遣い!

私たちが1日に必要とする生活用水は何リットルかご存じですか?お風呂、歯磨き、洗濯、料理、生活する上で欠かせないのが水です。日本人の一人当たりの生活用水消費量は世界第2位。しかし、皆さんが思っているよりも日本は水資源が豊かなわけではありません。このまま無駄に水を使い続けると、日本もいずれ深刻な水問題に悩まされる日がやってきます。
目次
生活用水とは
生活用水は、生活を営むために使う水のことを言います。お風呂、トイレ、洗濯、料理、飲料などに使用されている水です。
生活用水のなかでもレストランなどの飲食店、病院や学校など家庭以外の施設で使われる水は『都市活動用水』言います。家庭内で使用する水は『家庭用水』、都市生活用水は『非家庭用水』と言うことも。
我々日本人にとって蛇口をひねれば安全な水が出てくることは当たり前となってしまっていますが、世界には安全な水にアクセスできない国が沢山ある現状です。
日本でもいつ深刻な水問題が起こるかわかりません。必要以上の水を無駄に使わないように心がけていく必要があるのです。
1日に必要な一人当たりの生活用水量
日本人は1日で一人当たり200~300リットルの生活用水を利用しています。この数字は世界平均の約2倍。しかし一人ひとりが節水を心がけるだけで、1日200リットル以下の水量で生活することが可能です。ここでは生活用水の割合や一人当たりに必要な量を解説していきます。
家庭生活用水量の割合
目的別の家庭生活用水量の割合を見てみましょう。
- お風呂 40%
- トイレ 21%
- 炊事 18%
- 洗濯 15%
- 洗面・その他 8%
お風呂とトイレが全体の約6割を占める結果に。
水洗トイレが当たり前となり、シャワーを使う人も増え、ライフスタイルが変わっていくにつれて1日の生活用水量は年々増え続けています。
お風呂やトイレなどの使用水量
お風呂やトイレなど、生活において使う一回当たりの水量を見てみましょう。
お風呂 | 200リットル |
シャワー(10分間) | 60リットル |
トイレ | 8リットル |
洗濯 | 100リットル |
炊事(調理・片付け) | 60リットル |
洗顔・手洗い | 6リットル |
歯磨き | 6リットル |
以上が1日の生活用水一人当たりの基準になります。
使った回数を掛けて計算すれば、1日の使用料がわかります。数字にしてみると思っている以上に水を使っていることが実感できますよね。
トイレの回数は減らせませんが、例えば家族全員でシャワーは使わず湯船のお湯を使う、手洗いにはウェットティッシュを使うなど、ちょっとした心がけをするだけで生活用水量は最小限に抑えられます。
水を節約することを意識すれば、1日一人当たり150~200リットル程度の水で生活することは充分可能なのです。
日本は水が豊富な国?
日本では雨や雪が降って雨水が川の水となり、家庭などで使われている水の資源になります。
水はダムに貯められて、浄水処理を行う浄水場や配水場を通って家庭や施設の蛇口から水が届けられる仕組みです。
日本は雨が多い国ですよね。実際に年間降水量は世界平均の約2倍にも及びます。しかし降った雨はすぐ海に流れたり蒸発したりしてしまうため、実際に使える水として確保できるのは、降水量のわずか20%程度しかありません。また最近では地球温暖化が進み、春の雪解け水も減ってしまっています。
一人当たり使える水の量を計算すると、世界平均の4分の1程度しかないのです。
これだけ雨が降り深刻な水不足に悩まされたことのない現代人が、日本は水が豊かにある国だと感じるのは仕方のないことです。
しかしながらこのままでは生活用水量は年々増え続ける一方、地球温暖化などが原因となり水資源は減っていき、水不足に悩まされる日が訪れてしまいます。
水を無駄に使わないことは、私たちの豊かな暮らしを守っていくことに繋がるのです。
水を大切にするために取り組めること
水不足は世界的にも心配されています。年々水使用量が増加し、2025年には約1.4倍にもなる見込みです。このままでは2025年には約28億人、2050年には世界人口の約40%に当たる約40億人が、水不足や水ストレスに悩まされるというデータも発表されています。
私たちの生活に欠かせない水を守るためには、一人ひとりが節水に取りくんでいく必要があります。実際にどんなことをすれば良いのか、見ていきましょう。
水を出しっぱなしにしない
シャワーを使うときや歯磨きをする際、つい水を出しっぱなしにしてしまうことはありませんか?
例えばシャワーは1分間出しっぱなしにすると、約8~12リットルの水を無駄にします。歯磨きをする場合も水を出しっぱなしにはせず、コップの水をつかって口をゆすぐだけで1回あたり約6リットルの節水に。
水の無駄遣いで最も多いのが、水の出しっぱなしです。使わないときは蛇口を閉めることを心がけましょう。
お風呂の残り湯を有効活用する
お風呂の残り湯をそのまま捨てていませんか?
湯船にお湯を貯めると1回当たり100~200リットル程度の水を使います。そのまま捨ててしまうのは、勿体ないです。
お風呂の掃除や洗濯、洗車、植物への散水などに有効活用しましょう。特に洗濯での再利用は水道水より温度が高いため洗剤の溶けもよくなり、必要な水が少量で済みます。
洗濯も節水を心がける
洗濯においての節水はお風呂の残り湯を使うことだけではありません。
例えば、洗濯物は何回にも分けるのではなくある程度ためてからまとめて洗う、洗剤が多すぎると泡だらけになりすすぎの水が多く必要になってしまうため、適量の洗剤を使うなど。ちょっとした心がけが節水へと繋がります。
食器や食材を洗うときは水を無駄に使わない
食器や食材を洗うときも、蛇口の水を出しっぱなしにはせずこまめに開け閉めをするようにしてください。
食器を洗う場合は事前に皿などについた汚れや油分をキッチンペーパーで拭き取り、ため洗いをするだけでも30~80リットルの水が節約できます。
野菜などの食材も同様、流し洗いではなくため洗いにすることで約40リットル程度の節水に。
食材を洗った水は植物への散水として再利用することで、さらに節水することが可能です。
節水を心がけて水の無駄使いはやめましょう
水が豊かにあると思われている日本ですが、このまま水の無駄使いを続ければ深刻な水不足問題、水ストレスに直面する日が訪れます。
自分には関係ないことだとは思わず、より豊かな暮らしができる環境を作っていくためにも、一人ひとりが意識を高く持ち水を大切にするように心掛けていきましょう。

